子供のアレルギーについて

子供のアレルギーは、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、小児喘息（ぜんそく）、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などがあります。大人とはアレルギーが異なる理由としては、子供は消化管・気管・皮膚の未熟性や、感染症に罹りやすいことが考えられます。

アレルギーマーチ

アレルギーになるかどうかは体質（親からの遺伝）と環境が影響します。そして、成長とともに次から次へと症状が出てしまうことが特徴です（アレルギーマーチ）。乳児期に食物アレルギーが原因でアトピー性皮膚炎になり、幼児期にはダニやハウスダストにより小児喘息になります。また、原因となるアレルギー物質（アレルゲン）も年齢とともに変わります。

子供のアレルギーの診断

アレルギーの診断は問診が重要です。生活環境（食生活、ペットの有無、学校環境など）や親のアレルギー歴を確認します。また、原因物質（アレルゲン）を特定するために血液検査を行います。

子供のアレルギーの治療

子供のアレルギーの治療は、食事療法、環境改善、薬物療法の3つです。

食事療法

アレルギーの原因となる食べ物を摂取しないことです。しかし、必要な栄養素が摂取できないことで成長に影響を及ぼすため、代替えの栄養などが必要です。経口免疫療法は当院では行っておりませんので、専門に行っている医療機関に紹介します。

環境改善

家庭の掃除をしたり空気清浄器を使用して、ハウスダストやダニを減らします。また、ペットを飼わないことも重要です。花粉対策としては、マスクの装着を勧めます。

薬物療法

疾患に応じて、抗アレルギー薬の内服薬や、吸入薬、点鼻薬を使用します。また、アトピー性皮膚炎の場合は、スキンケアとして保湿剤などによる皮膚の保護を行います。